ダニ対策が楽になる良品リスト

ダニは分類的にはクモやサソリの仲間で、その種類は2万を超えます。

屋内に棲息するのはチリダニ（ヒョウダニ）・コナダニ・イエダニなどです。

このうちコナダニはアレルゲン（アレルギーを引き起こす物質）にはならず、死がいやフンがアレルゲンになるのは「チリダニ」です。


チリダニは人こそ噛じらないものの、私たちにとってダニと言えば、チリダニを意味すると考えてもよいくらいです。

「ハウスダスト対策」は、ほぼイコール「チリダニ対策」なのです。


チリダニに含まれる「システインプロテアーゼ」「セリンプロテアーゼ」といったタンパク質は人の粘膜や皮膚を溶かす作用を持っており、人の体内がそれを異物とみなし攻撃を加えることで、アレルギー反応が引き起こされます。


家の中にどれくらいダニアレルゲンがあるかは、掃除の状態や場所によってもマチマチです。

もっともダニアレルゲンが多いとされるのが、寝室です。

ある調査によれば、布団まわりで摂取されたダニアレルゲンの数は、居間の床などに比べて10～1,000倍近いとの報告もあります。


チリダニは人間のフケや皮脂が大好きで、それらがもっとも多い場所といえる布団には、多い場合で1平方メートルあたり10万匹のダニがいるといいます。

「ダニ対策では、まず寝室・布団まわりのダニを退治する」と、覚えておきましょう。


もっとも現状でダニアレルギーさえ起きていなければ、あまり神経質に気にしなくともよいとも言えます。目に見えないダニを常にほとんど全滅状態にしておくことは、いくらがんばっても不可能です。

ダニが多く発生し、かつダニの死骸をいつまでも放置しておくことを避けることで、家族、特に子供のダニアレルギーを引き起こさない環境を作るために、できる範囲で対策を打つことが大切です。


一般に赤ちゃん～小学生くらいの小児期には、さまざまなアレルゲン（アレルギーの原因物質）との接触による「アレルギー疾患」にかからないよう、親御さんが気をつける必要があります。

アレルゲンと日常的に接触しない限り、通常はアレルギー反応は起きないものです。


しかし体質のまだ固まっていない幼少期に、空気中にダニ（アレルゲン）のいる環境で過ごし続けていると、ダニアレルギーになる確率はどうしても高まります。

結果として、鼻炎やぜんそくに苦しみながら、幼少期を送ることにもなりかねません。

根絶するのがムリな以上、ホドホドの線で考えるにせよ、だからといってダニ対策が不要という結論にはならないのです。

さてダニを減らすための対策ですが、一般にダニは大好物のある場所で増えていきます。

その大好物の鍵となるのが、「環境」「エサ」「高温多湿」の3点セットです。


「温度は25～28度」「湿度は65～85％」が、ダニがもっとも増えやすい環境微になります。

ダニは室内のゴミやほこりに潜み、フケや皮脂、髪の毛などがあれば、また繁殖して増えていきます。

畳や毛の長いじゅうたんも、ダニの潜みやすいところです。

ベッドサイドのアクセサリーとして、ぬいぐるみなどを置いている女性は要注意です。

ぬいぐるみは掃除の対象から外れやすく、裏側などにダニが多く潜んでいることが判明しています。

冬のヒーターによる高温化や、室内を暖めるための加湿器の使いすぎも、高温多湿を避けるため注意が必要です。

室内でペットを飼っている方、寝室や布団の中にまでペットの出入りを許している場合は、ダニの好む環境を自ら作り出していることになります。


ダニは生命力がなかなか強く、ダニの生育環境を破壊したり死骸の数は減らせても（つまり一定のアレルゲン対策にはなっても）十分には退治できない、まだ生きている可能性も高いわけです。

しかしダニが死滅しないからといって、掃除や洗濯をしなくてよいということには、もちろんなりません。

掃除や洗濯だけでもダニ対策としてかなりの効果が見込めますし、サボるとますますダニが棲息しやすくなるだけなので、勘違いは禁物です。


掃除機をかけるときは、「畳1枚で1分間、最低でも3日に1度はかける」ことを目安にします。

湿度が60％以下になるとダニが死ぬ確率が高まるので、除湿機をなるべくこまめにかけるのも有効です。

また部屋の換気・風通しを良くしておくことも、湿度を下げるという点で有効です。


布団を晴れた日に外で「天日干し」、つまり太陽光のもとで一定時間干したとも、せいぜいダニの繁殖を抑える程度にとどまります。

一見ダニ退治に効果がありそうですが太陽光では温度がさほど上がらないので、布団の中のダニはほとんど死にません。

天日干しの間に布団たたきでパンパン叩こうものなら、ダニはむしろ布団の奥深くへと潜ってしまいます。


太陽光では弱いですが、その代わりダニアレルゲンは水溶性なので、布団の洗濯は効果的です。

ただし布団が家庭で洗える大きさとも限りませんし、クリーニング代もバカにならないので、代用手段として布団乾燥機や、アレルゲン除去効果の高いUVクリーナーで殺菌するのもよいでしょう。

布団乾燥機を１時間くらいかければ、ダニはずいぶん減らすことができます。

ただし布団乾燥機は真ん中あたりが中心になり、端まで熱が行き渡りませんので、まんべんなくその効果が行き渡るように注意しましょう。

布団と枕はカバーをかけ、こまめに洗濯して取り替えるようにします。布団本体も、年に一回くらい丸洗い（水洗い）しましょう。

現状手軽にできて、しかも最も効果を期待できる対策は、「熱（高温）」を与えることです。

ダニは50度以上の熱で死ぬからです。


さて、これらのダニ対策の大切さ、頭ではわかっているものの…というヤツで。

共働きなどで家にいる時間の少ない家庭も増えるなか、毎日のようにこまめに掃除したり洗濯したりするのって、やっぱり大変だし難しいですよね。


掃除は週末だけで精一杯、でも子供のアレルギーも心配だしなるべく手っ取り早いダニ退治法は無いの…？ということで、手間をかけずに行えるおすすめのダニ対策製品をご紹介します。